スプリング・ライアン(東北大学)
言語学や英語教育の分野では、データを数値化し、実験や調査の結果を統計的に検証することで、議論をより確かなものにすることが重要です。例えば、アンケート調査を行った際、得られた結果が偶然によるものかもしれません。しかし、データを数値化し、統計分析を行うことで、その結果が本当に自分の仮説を支持しているかどうかを客観的に判断することができます。こうした分析を通じて、客観性が高まり、質的分析と併用することで、研究全体の信頼性も向上します。
一方で、多くの外国語教育者は数学者でも統計学者でもありません。そのため、統計分析の実施に困難を感じる方も少なくないようです。どの検定を使えばよいのか、結果をどう報告・解釈すればよいのか、あるいはデータをより詳細に分析するにはどの手法が適切なのか、判断に迷う教育研究者も多いのではないでしょうか。
そこで、統計分析オタクである私が、言語教育者や言語教育研究者のために、説明動画付きの統計分析ウェブサイトを作成しました:
日本語版
https://springsenglish.online/stats/index_jp.php
英語版
https://springsenglish.online/stats
言語教育を研究されている方に必要とされる主要な統計検定は、ほぼ網羅されています。それぞれの検定を選択すると、ウェブ上で簡単にデータを入力し、無料で分析を行うことができます。「計算」ボタンを押すと、論文やプレゼンテーションに引用可能な形式で結果が表示され、解釈文も自動的に出力されます。
また、本ウェブサイトでは、誤った検定を選ばないよう、さまざまな工夫を施しています。まず、各検定には簡潔で分かりやすい説明と選択基準が記載されており、判断に迷った場合には(?)マークが表示されます。このマークをクリックすると、動画と補足説明が表示されます。動画では、私自身が言語教育の具体的な事例を用いながら、やさしく解説しています。私自身もかつて、統計分析において誤った検定を選んでしまった経験があります。その際、文章だけでは理解しづらく、動画で視覚的に学ぶことで理解が深まったことが多々ありました。そうした経験を踏まえ、皆さんにも分かりやすく学んでいただけるよう、丁寧な動画コンテンツを提供しています。
さらに、検定を選択した後には、計算を実行する前に、データが正規分布に従っているかどうかなどの事前チェックが行われます。チェック結果に応じて、適切な検定が自動的に選択され、分析が実施されます。最終的には、どの検定が選ばれたのか、そしてその選択理由についても、明確な説明が出力される仕組みになっています。
今度の発表、論文に向けて、皆さん、是非、試してみて頂ければと思います。