映画英語教育学会東日本支部2016年度 春季例会のお知らせ
<2016年3月6日(日曜)14:00~17:00 / 会場:麗澤大学東京研究センター >
ATEM東日本支部・2016年春季例会 「マイケル・アルメイダ監督による21世紀版シェイクスピア劇 ―映画『アナーキー』(2014)におけるメディア・テクノロジー表象―」(14:00~15:10) 小泉勇人(早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程) <休憩15分間> 《新作映画紹介》 (15:25~15:45) <休憩5分間> 「多様な習熟度の学習者を対象とする文法・読解指導における映画活用実践例」(15:50~17:00) 望月好恵(国際武道大学) |
*問い合わせ:e-mail(ej-seminar@atem.org)*事前申し込みの必要はありません。
*参加費無料 *例会終了後、懇親会を予定しています。
会場:麗澤大学東京研究センターhttp://www.reitaku-u.ac.jp/daigaku/campus/campus01.html
東京都新宿区西新宿6-5-1新宿アイランドタワー4階 新宿駅西口より徒歩8分
マイケル・アルメイダ監督による21世紀版シェイクスピア劇
―映画『アナーキー』(2014)におけるメディア・テクノロジー表象―
本発表では、マイケル・アルメイダ監督がシェイクスピア劇『シンベリン』を映画『アナーキー』(2014)として翻案・演出した手法を、メディア・テクノロジー表象という観点から論じる。『シンベリン』三幕にて、悪漢イアーキモはヒロインであるイモジェンの部屋に侵入し彼女の寝姿を盗み見る。現代風に言えば家宅侵入とプライバシーの侵害という犯罪行為が描かれたこの場面を、アルメイダ監督は映画版である『アナーキー』において、イアーキモがスマートフォンを片手にイモジェンの寝姿を撮影する場面として演出する。撮影されたイモジェンの身体はデジタルな情報として「記録」され、後に男達が交わす話題へと載せられてしまう。つまり、昨今において社会を騒がしている画像/映像流出に関わる諸問題が、シェイクスピア劇の映画化を通じて演出されているのである。本発表では、このイアーキモーによる盗撮場面を起点に、監督本人によるインタヴュー、ならびに脚色されたテクストも参考にしながら映画『アナーキー』を分析していく。最終的には、シェイクスピア劇を通じて21世紀の現代社会を批評するアルメイダ監督の映像戦略を明らかにしていきたい。 (小泉勇人)
所属: 早稲田大学文学研究科 博士後期課程
専攻: 初期近代における英国演劇・初期近代劇の映画化作品
非常勤先の大学
駒沢女子大学 ① 「英語」(必修クラス)
② 「通訳・ガイド」(英語による日本文化紹介)
③ 「インターネットの英語/メディア論入門」(2016年度より担当)
望月好恵
発表題名: 多様な習熟度の学習者を対象とする文法・読解指導における映画活用実践例
要旨:
文法や読解指導の場面について、「飽きる」、「他の学生の音読や訳の発表を聞くのは退屈だ」といった声を耳にする。先行研究において、映画を通して学習の動機づけを維持し、かつ効果的に文法事項を指導するための方法や教材が提案されているが、映画は文法・読解指導においても優れた教材になると考える。本発表では、多様な習熟度(体育学部:英検準2級~5級程度、法学部:英検準1級~準2級程度)の学生が混在するクラスにおいて、学生の集中を維持するための映画を用いた文法・読解指導の実践例を紹介し、その成果を検証する。
所属: 国際武道大学体育学部
プロフィール: 津田塾大学大学院文学研究科修士課程修了(英語学専攻)。英語関連科目のほか、日本語表現法、留学生対象の日本語科目を担当。